■回想法
〇回想法とは過去を語ることで精神が安定し認知機能の改善が期待できる心理療法です。
〇そのやり方は写真や道具を使うものから劇仕立てのものまで様々ですが、本質はそこで行われる
〇「 会話 」であると考えられています。
〇上手にコミュニケーションを取るには、言葉やジェスチャー等を駆使して相手に自分の考えを
〇伝える作業が必要になってきます。この作業は記憶を蓄積する海馬・視覚野・言語野と多岐に渡る
〇脳の部位を連動させて使うので脳の活性化の良いトレーニングになり認知症の予防改善が
〇期待できます。
〇また回想法によりお年寄りは輝いていた過去を再認識し、相手に認めてもらうことで自尊の感情が
〇高まり情緒が安定します。高齢になれば認知力が低下し新しいものへの興味がなくなり
〇分からないことが増え、だんだんと自信を失っていきます。
〇そこで回想法により過去を思い出すことで、再び「 自分はすごい、今まで生き抜いてきたんだ 」と
〇自信を取り戻すきかっけにもなるのです。
■回想法を行ううえでのポイント
〇*話の邪魔をしない・・・同じことを言ったり、間違いがあっても話を遮らない。
〇*無理やり回想させない・・・無理に行うことでかえって心を閉ざしコミュニケーションが減る。
〇*回想法の内容を第三者に話さない・・・第三者に知られることで気分を害される方もいる。
〇*定期的に回想法を実施する・・・次の機会を楽しみにすることで生活にハリがでる。
■回想法の治療効果
〇*認知症の進行抑制・治療効果
〇*表情が豊かになる
〇*行動・心理症状が和らぐ
今回実際にグループに分かれ回想法を行い、コミュニケーションの手段として有効であることを
再認識いたしました。
この研修で学んだことを活かし、利用者様に寄り添ったより良いサービスの提供に努めて参ります。